活用事例

現場で点群を“その場で見せる”が当たり前に。サクサク動く点群共有の活用法。

萩原建設工業株式会社 土木部 高山様、岩間様

  • 事業分野:総合建設業
  • 地域:北海道帯広市
  • 使用工種:道路、河川、橋梁、インフラ整備
  • 使用機材:
     - 地上レーザースキャナ:Leica BLK360
     - UAV:DJI Phantom 4 RT、DJI Mavic 3 Enterprise、Matrice 300(P1/L1)
萩原建設工業株式会社は北海道帯広市に本社を構える、土木・建築を中心とした総合建設業を展開する地域密着型の建設会社です。 長年にわたって北海道の社会インフラを支えてきた実績を持ち、近年ではICT施工やi-Constructionへの対応にも積極的に取り組んでおられます。

人手不足とi-Construction推進を受けて点群活用をスタート

2016年、国土交通省が発表した i-Construction政策をきっかけに、建設業界ではICT(情報通信技術)を取り入れた施工の取り組みが全国で進みました。萩原建設工業でもこの流れを受けて、まずドローンによる三次元測量を社内で導入しました。
同時に、北海道という地域特有の人手不足も深刻化しており、「従来のやり方では現場がまわらない」という切実な状況も、三次元計測を導入する後押しとなりました。
「都心部では“人が足りない”という実感がないかもしれませんが、地方では本当に足りていません。今まで通りのやり方では現場が立ち行かないというのが現実です」

こうした背景のもと、萩原建設工業では点群データを使った現場管理の重要性にいち早く着目。三次元計測は、単なる試験的な取り組みではなく、業務の中核を支える日常的な手段として根付いています。
「2016年頃にドローンを使い始めたのがきっかけでした。そこから自社で点群を取るようになり、今では“とりあえず取っておく”のが当たり前になっています」

点群活用で記録精度・説明力・業務効率が格段に向上

点群データを継続的に取得・保存することで、現場状況の確認や記録作業、図面作成の負担が大きく軽減されました。過去の状態が“見える化”されたことにより、判断や打ち合わせも円滑になっています。
「“あれ忘れた”って現場に戻ることがなくなりました。点群があるだけで記録への安心感がまったく違います
「写真と違って、角度を変えて見られるし距離も測れる。“どうなってたっけ?”が現場にいなくても分かります

ScanX導入までは点群を“手軽に共有する方法”がなかった

点群の取得・活用体制が整ってきた一方で、新たな課題となったのが「発注者などの関係者に、どう見せるか」でした。既存のソフトウェアでは、高性能なPCや専用アプリが必要で、操作も複雑。さらに、そもそも共有の手段が限られていました。
「実際、点群を取っても、それをどう見せるかが課題でした。ハイスペックPCじゃないと見られない、ソフトが入ってないと開けない。とにかく“手軽に共有”する手段がなかったんです
「発注者の方とは現場での段階確認が終わってからさらに事務所に戻って点群確認の打ち合わせを実施するのが一般的でした。」
「Teamsなどオンライン会議システムでの画面共有で確認する場合は、事務所に一人ソフトの操作担当を置いて点群を動かしている様子を共有していました。」

この問題を解決する手段として選ばれたのがScanXです。ブラウザ上で動作し、URLを発行するだけで誰にでも見せられるという手軽さが導入の決め手となりました。
「ScanXなら、URL一つで“見せたい人にすぐ見せられる”。この手軽さが、まさに現場で求めていたものでした」

誰にでも、どこでも“サクサク”見せられるようになった

ScanXは、動作の軽さと直感的な操作性が特長です。ノートPC一台があれば、場所を問わず点群をその場で表示・確認できるようになり、現場・本社・発注者との連携が格段に円滑になりました。
ScanXはとにかく動作が軽い。ノートPC一台でもサクサク動いて、すぐに点群を見せられるのが本当にありがたいです。現場の中で立ったまんまそのまんまっていうのは本当になかったかな」
「今ではタブレットでも使っています打ち合わせのたびに端末を切り替える必要がなくなって、現場でも説明や確認がすごくスムーズになりました」

現調確認で現場や発注者との「共通認識」をつなぐ

ScanXは、現場内にとどまらず、社内や発注者とのやり取りにおいても、リアルタイムな情報共有を可能にしています。その場で点群を確認しながら打ち合わせができるようになったことで、合意形成や意思決定のスピードが大幅に向上しました。
「発注者や協力業者との打ち合わせで、写真の代わりに点群を見せて『ここを通って』『ここに置いて』と説明する方が、圧倒的に伝わります
「オンライン会議システムでの画面共有よりも、リアルな点群を“現場でその場で”見せられる

今後のScanXへの期待と展望

より広く現場で活用するためには、操作性や機能面でのさらなる改善にも期待が寄せられています。特に、タブレット操作のしやすさや、施工ステップ管理、そしてBIM/CIM連携に向けたデータ形式への対応などが求められています。
「PC操作と比べるとタブレットでの操作がやや難しい印象があります。スライドする際の操作感の改善でなどで大規模な現場でも使いやすくなるとなおいいと思います」
「今後はBIM/CIM連携を考えています。IFCやFBX形式にも対応してくれれば、活用の幅が広がります。」
「ただ、BIM/CIMと紐づけていくと、どうしても“施工ステップに応じたプロジェクトの切り替え”が必要になる。それがもっとスムーズに進捗と連動することができるようになると非常に便利です」

ScanX導入を検討している方へのメッセージ

萩原建設工業様から、ScanXの導入を検討されている企業様へのメッセージをいただきました。
「これはお世辞ではなく、動作がすごく軽いというか、ほかのブラウザサービスでは考えられないぐらいスムーズに動くのがScanXの強みです。点群を間引いて見るのであればのサービスもありですが、普段使っているデータをそのまま活用するならScanXを使うのが一番だと思います。」
「点群サービスは他にも山のようにありますが、目指している方向性が他と一味も二味も変わっているのがScanXの魅力です。」
ScanXを使う敷居は高くないです。ほかにもブラウザで共有できるサービスはありますが、動作が重いのが現状です。もう今では、発注者に点群を現場で見せれないことが双方にとってストレスなので、ScanXの共有機能は大きな強みだと思います。」

自動分類や
共有機能など、
ScanXで 点群処理をもっと簡単に。

導入にあたってのご不安や疑問点を丁寧にお伺いし、 貴社のICT推進、業務効率化のお手伝いをいたします。お気軽にお申込みください。

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